どうすれば深く考えることができるようになるの?
このようにお悩みの方、いらっしゃるのではないでしょうか。
私も自分では考えたつもりでも、「浅い!」と上司に指摘されることが多々あります。
そんな方々におすすめなのが、この本です。
この本を読めば、
- 考えるとは、どういうことか?
- 深く考えるには、どうすれば良いか?
ということがわかります。
また、著者のちきりんさんはブロガーとしても活躍されている方で、その知見をフル活用された本です。
『自分のアタマで考えよう/ちきりん』のおすすめ度
読みやすさ ★★★
→ちきりんさんはブロガーとしても活躍されており、その知見を活かして、図や具体例を用いながら非常にわかりやすく説明してくれています。
役立ち度合い ★★★
→仕事・私生活問わず、今後生きていく上でも役立つ内容だと感じました。
では、さっそく内容の解説です。
『自分のアタマで考えよう/ちきりん』内容のまとめ・要約
本書は、
- まず考えるとは何か、ということを説明した上で
- 考える際のポイント、具体的な思考法
という流れで話が進みます。
目次で言うと、ざっとこんな感じ
- 序章 「知っている」と「考える」まったく別モノ
- 最初に考えるべき「決めるプロセス」
- 「なぜ?」「だからなんなの?」と問うこと
- あらゆる可能性を検討しよう
- 縦と横に比べてみよう
- 判断基準はシンプルが一番
- レベルをそろえて考えよう
- 情報ではなく「フィルター」が大事
- データはトコトン追い詰めよう
- グラフの使い方が「思考の生産性」を左右する
- 終章 知識は「思考の棚」に整理しよう
では、その中でも私が重要だと感じた部分をさらに深掘りします。
序章 「知っている」と「考える」まったく別モノ
この本において、ここが一番重要です。
考えるとは、何か?
「知識と思考を区別した上で、得た情報をもとに思考する」こと
では例を用いて説明します。
例)プロ野球界
・ファンの高齢化が進んでいる
・プロ野球界の未来は暗い
・若いファンを増やす努力が不足している
・プロ野球は時代遅れ
それは本当に自分で考えた結果ですか?
グラフを見る前から知っていた情報ではありませんか?
もしそうであればそれは「思考」ではなく「知識」です。
シンプルにグラフを見て、思考すればこんなことも言えたかもしれません。
→そこをターゲットに企画を組めば、さらにお金もファンも獲得できるかもしれない
あらゆる可能性を検討しよう
本書では思考するための様々な方法が説明されていますが、その中でも私が重要だと感じた部分を紹介します。
何かの問題を抜け漏れなく考える方法は、
「要素を分解することで、それぞれの対策を考える」です。
例)生活保護
どのように考えますか?
そうやって考えるのもいいですが、それで抜け漏れなく考えられているでしょうか?
そんなときは、要素を分解して考えてみましょう
- 生活保護を減らすとなると、単価を減らすか、受給者数を減らすかの2つに分かれると思います。(売上=客数×単価と同じイメージ)
- そこから受給者数に絞ると、新規受給者を減らすか、今の受給者を減らすの2つに分かれます。
- そして、新規に関して言えば、、、
というような形で要素を分解し、その上でそれぞれの対策を考えることができれば、何にアプローチしているか、どの対策が費用対効果が高そうかということが視覚的に把握できます。
この考え方で日頃から考えていけば、ものごとを構造的に考えられるようになり、頭の中が整理できるので人に話すときもわかりやすく話すことができます。
他にも、良いリーダーとは何かと考えるときは、以下の図のように考えてみたりと様々な場面で使えます。
終章 知識は「思考の棚」に整理しよう
最後は知識と思考の関係性についてです。
はじめに「考えるとは、知識と思考を区別した上で、得た情報をもとに思考すること」と言いましたが、もちろん知識が不要なわけではありません。知識は思考に大いに役立ちます。
では、どのような関係性かというと
「知識を思考の棚に整理する」です。
もう少し簡単に言うと「何かの情報を得て終わりではなく、そこから思考して頭を整理する」ことでより知識を定着させることができます。
例)コロナウイルス
コロナウイルスを例にして考えてみます。
コロナウイルスはなぜこんな驚異的なウイルスとなったのでしょう。
一説には、他にも様々な驚異的なウイルスあるものの動物と人間とでは体温が違うため、体温が壁となって人間には感染しなかったそうです。
(鳥インフルは40度でしか生きられない)
ですがコロナウイルスは進化を繰り返すことで人間の体温でも生存可能となり、人間にも感染したそうです。
「どうやってウイルスは進化したのだろう?」
「ウイルスはそんな風に進化してしまうのならコロナが終わってもまた別のウイルスが出てくるんじゃない?」
「もしそうなら、他のウイルスが発生しても感染しないためには自分も進化する必要があるな」
というようにインプットした情報を自分なりに考えてアウトプットしておくことです。
得た情報を自分なりに思考して整理する、つまり「知識を思考の棚に整理」しているからこそ頭の回転が速く見えるというわけです。
まとめ
では内容をまとめます。
本書の目次
序章 「知っている」と「考える」まったく別モノ
最初に考えるべき「決めるプロセス」
「なぜ?」「だからなんなの?」と問うこと
あらゆる可能性を検討しよう
縦と横に比べてみよう
判断基準はシンプルが一番
レベルをそろえて考えよう
情報ではなく「フィルター」が大事
データはトコトン追い詰めよう
グラフの使い方が「思考の生産性」を左右する
終章 知識は「思考の棚」に整理しよう
中でも重要なポイントは、
考えるとは、
知識と思考を区別した上で、得た情報をもとに思考すること
何かの問題を抜け漏れなく考える方法は、
「要素を分解することで、それぞれの対策を考える」こと
知識と思考の適切な関係は、
「知識を思考の棚に整理する」こと
おまけ 個人的なアクションプラン
最後に個人的なアクションプランを紹介するので、参考にしてください。
- 考えるときは、常に知識と思考を混合しないよう意識する
- マインドマップを使って構造的に考える
- 仕事において、作業ではなく、思考の時間を増やすよう意識する
- 本やSNSなど日常で得た知識を思考の棚に整理して、いつでも引き出せるよう自分なりに洞察する
以上になります。
結論、とても良い本なのでぜひ読んでみてください!
ちなみに他にも以下のような本の内容の解説もしているので、ぜひ参考にしてください。