『ビジョナリーカンパニー2飛躍の法則』要約・感想・まとめ【起業におすすめの本】

 

 
今の大企業はどのようにして、大きくなっていったのだろう?

このような疑問を持っている方、いらっしゃるのではないでしょうか?

以前に『ビジョナリーカンパニー時代を超える生存の原則』を紹介しましたが、あれは素晴らしい会社が時代を超えて生き残る話。

今回はその素晴らしい会社になるためにはどうすべきかという話です。

 

つまり、これを読めば

  • 経営者であれば、自分がどのようにして素晴らしい会社を作っていくか
  • 会社員であれば、自分は何を意識して働けばいいか?どのようなリーダーを目指すべきか?

ということがわかります。

 

では、内容をポイントを絞って説明します。


『ビジョナリーカンパニー2』のおすすめ度

読みやすいか? ★☆☆

→章の最後に要約があるので、前回よりは読みやすくなっています。

実際に役に立つか? ★☆☆

→前回同様裁量権の低い人には今すぐに役立つ内容は少ないですが、逆にリーダーであれば役立つことが多いです。

 

では、内容の解説に移ります。

 

前回の『ビジョナリーカンパニー時代を超える生存の原則』の内容、本書の関連性

前回の内容を簡単にまとめると、

長く続く素晴らしい企業を一から作るには何が必要かという問いに答えたもの。

ただそれに対し、「あの本に書かれている企業ははじめから偉大だった」「役に立たない」という声があったそうです。

 

そこで本書はどうすれば素晴らしい企業になれるのか?という問いに答えるために作られました。

具体的には、5年かけて成長した企業とそうでない企業を選び比較することで、飛躍に必要なポイントを見つけ出したそうです。

調査方法は長くなるので割愛しますが、ここから飛躍に必要な要因をポイントを絞って説明します。

 

全体は3つのステップに分かれる

飛躍するためには以下の3段階のステップを踏む必要があるそうです。

  1. 規律ある人材
  2. 規律ある考え
  3. 規律ある行動

ここからその3ステップについて説明します。

 

規律ある人材①リーダー

素晴らしい企業になるためには、何よりもまず組織を構成するする人が重要だそうです。

その中でも重要となるのがリーダーの存在。

飛躍した企業のリーダーはどのような人物でしょうか?

実は派手で強烈な個性を持った人ではなく、控えめで物静かで内気ですらあるが、謙虚さと意思の強さを兼ね備えた人だそうです。

歴史上の人物でいうと、リンカーンやソクラテスのイメージだそうです。

 

規律ある人材②はじめに人を選ぶ

飛躍した企業は、まずはじめに適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうか決めるそうです。

重要なのは、何をすべきかではなく、だれを選ぶか。

素晴らしい人材というのは管理を必要とせず、指針を与え導くことで自ら動くため、様々な問題に対応できるからです。

 

 

規律ある考え ハリネズミの概念(一番重要)

人を選んだら次は基本となる考え方です。

本書で一番重要だと感じたのはこの部分です。

本書は海外で有名な随筆「ハリネズミとキツネ」を例に挙げていますが、まとめると

キツネは多くのことを知っているが、ハリネズミは肝心なことだけ知っているということ。

つまり様々な目標を同時に追求するのではなく、基本原理によって単純化し、全ての行動を決定すべきだそうです。

 

そしてその原理は以下の3つの円が重なる部分であるべきです。

  1. 自社が世界一になれる部分(世界一になれない部分は切り落とすこと)
  2. 経済的原動力になることができる部分(利益を生み出すこと)
  3. 情熱を持って取り組める部分(どのような事業なら情熱を持てるか)

 

 

これは自分の仕事に関しても言えます。

  1. 自分の能力にぴったりか
  2. その仕事で十分な給料が得られるか
  3. その仕事に情熱を持って取り組めるか

 

この部分を明確化し、それに基づいて行動していくことが重要です。

 

規律ある行動①規律の文化

人を集め、基本となる考え方を明確し、次は実際に何をやっていくという行動です。

行動については、基本となる考え方に基づいて行動するための文化を作る必要があるとのこと。

 

そしてその文化は以下の2面性があります。

  1. 3つの円の概念を徹底的に守る
  2. その中で自由と責任を与える

これに従って文化を作り上げれば、規律ある行動が取れるようになっていきます。

 

 

規律ある行動②促進剤としての技術

また行動について、新技術が飛躍のカギとなるという感覚がある人もいるかもしれませんが、技術はただの促進剤に過ぎないという認識が必要です。

適切に利用すれば勢いが増しますが、それ自体が勢いになることはありません。

飛躍のカギはあくまで、適切な人材・適切な考え・適切な行動です。

 

また技術は先程の3つの円に重なるかという観点で考える必要があります。

 

 

全体のポイント 劇的な転換はゆっくり進む

全体のポイントとして、飛躍した企業の経営者が口を揃えて言ったことは、突然のひらめきや革命があったから飛躍したわけではないということ。

例えるなら、巨大で重い手押し車です。最初はとても重い。でも押していく内に1回転、2回転と回っていく。さらに押し続けると勢いが増し重さが逆に有利になってくる。努力の積み重ねで加速度的に回転が速まっていく。

つまり、飛躍の道は小さな努力の積み重ねだということです。

何においても適切な型はあるかもしれませんが、最終的には楽せず小さなことを積み上げる必要があるということですね。

 

まとめ

では最後にまとめます。

素晴らしい会社を作るためには?

3つのステップが必要

  1. 規律ある人材
  2. 規律ある考え
  3. 規律ある行動

規律ある人材というのは

  • 謙虚さと意思の強さを兼ね備えたリーダー
  • 管理を必要とせず自ら動く適切な人材

規律ある考えというのは

以下の3つの要素が重なる部分を実行すること

  1. 自社が世界一になれる部分
  2. 経済的原動力になる部分
  3. 情熱を持って取り組める部分

規律ある行動のためには

  • 規律ある考えを理解し、自由と責任を与える文化が必要
  • また新技術は促進剤に過ぎないという認識も必要

全体のポイントは

飛躍の道は結局のところ、小さな努力の積み重ねだと認識すること

 

以上になります。

いかがだったでしょうか。

 

個人的には、リーダー・3つの円・最終的には小さな努力の積み重ねという部分が印象的でした。

またカリスマであったりエゴが強いタイプではないと強いリーダーにはなれないと感じていた部分があったので、本書で述べられている謙虚で意思が強いリーダーを目指したいと思えました。

 

本書は特に起業を志す人には非常に役立つ話が多いので、ぜひ参考にしてください。

 

おまけ 個人的なアクションプラン

最後に自分のアクションプランを記載します。

  1. 謙虚で意思の強いリーダーを目指して行動する
  2. 自分の中の3つの円を考え、自分の基本となる考えを明確化する
  3. 最終的には、小さな努力が飛躍への道だと認識し、小さな努力を積み重ねる
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